リッキー・タガワ氏はジュリアード音楽院でエリオット・カーターやルチアーノ・ベリオらと共に作曲を勉強しているようです。この曲以外にも打楽器作品を多く作曲しているそうですが、残念ながら資料に乏しいので確認できません。
(imslpにRick Tagawa Masanoriという作曲家のページがありますが、同一人物でしょうか・・・?)
(2019/4 追記 以前Tagawa氏の隣人だったという方から情報を頂きました。)
Tagawa氏は日系3世だそうです。おそらく漢字表記は「田川」
Tagawa氏のweb site↓
http://www.72note.com/
インデックスからのリンクはありませんが、こちらのページに少しだけInspirations Diaboliqueの情報が載っています。
(追記終わり)
Inspirations Diaboliqueは、「悪魔の霊感」「悪魔の肖像」「悪魔の印象」など訳されますが、一般的に流布した邦題は無いようです。
曲は全5楽章から成っています。
1.Introduction 全曲中最も撥の指定が豊富であり、Tri.のビーター、毛糸マレット(4本)、スティック、ブラシを使用する。基本的にS.D.の響き線はOFFであるが、後半で一番高い一台だけONにする。
2.Dance この楽章では、ボンゴ(大)の上にTamb.を設置する。このとき、BongoとTamb.の両方が満遍なく鳴るように工夫しなければならない。右手はスティックまたはXylo.マレット、左手は毛糸マレットで、それぞれ2本ずつ用いる。響き線はOFF。
3.Adagio-Tarantella 毛糸マレット(4本)を使用。曲の後半でS.D.とField Drum全ての響き線をONにする。
4.Cadenza 毛糸マレット(4本)を使用。柄でたたく奏法を多用する。響き線はOFF。
5.Perpetual Motion 最もシンプルな曲。スティックのみを用いる。基本的に響き線はOFFだが、曲尾で一番高い1台のみONにする。
尚、この曲はRobert H. Sonner氏に献呈されている。
Inspirations Diabolique
作曲者 Rick (Rickey) Tagawa
出版年 1965年(出版年)
出版 Western International Music
演奏所要時間 約15分。
演奏形態 打楽器独奏
使用打楽器
Suspended Cymbals.×4
Snare Drums×2
Field Drum
Bass Drum
Tambourine
Bongo
*Sus.Cym.は実質2枚で演奏可能(同じシンバルを2組という指定なので)。B.D.は撥で演奏する(ペダルではない)Tamb.を使用するのは2楽章のみである。
録音
2018年5月現在、CDなどは見当たらない。ただし、Youtubeにて演奏を公開している人たちがいるので、検索してみてください。
(最終更新日:2019/4/20)