今回は「オーディション対策」というテーマでした。
いつも通りアレキサンダー教師の山口氏に協力してもらいながら、実際に擬似オーディションをやる中で見えてきたことをまとめたいと思います。
まず研究会常連の矢野さん。
実際のオーディションっぽく扉から会場に入るところから始めました。
この時、いつも「お辞儀が先か」「準備が先か」で迷うそうです。
特に指定されていない場合どちらでも構わないのですが、まず自分で「選択」してから動くというのが大切なようです。
選択せず、迷ったままでは動きに影響がでます。
それが後々演奏にも影響を与えるかもしれません。
ここでは仮にお辞儀を先にするということになりました。
次に大切だったのは「一つ一つの動きを確認しながら行う」ということです。
例えば、
会場に入る→ただ立つ(自分がそこに居るということを認識する)→会場全体、そして審査員を「見る」→(声を出す)→一礼する→準備を始める
というように、1つずつバラして考えてみます。
「見る」時は、凝視するのではなく、ぼんやりと見るのが肝です。
「凝視する」と身体は固くなります。
「審査員」は「将来同僚になるかもしれない人たち」ですね。
だから、もし合格して入団したら「どんな関係を築きたいか」「どんな話がしたいか」ということを考えるのもいいそうです。
次に、演奏を始めるところです。
この時も、
楽器や椅子の調整をする→バチを持つ→バチを楽器に近づける→演奏を始める
という感じで1つずつ確認しながら動きます。
ここで興味深かったのは楽譜の扱い方でした。
実際オーディションを受ける時は、楽譜は見ても見なくても問題なく演奏できる状態にありますよね。
だから凝視する必要はありません。
かといってぼんやり見るとかえって混乱します。
そこで山口氏が提案したのは、楽譜を読むのではなく、「楽譜から音楽を受け取るつもりで見る」ことでした。
矢野さんの場合これが結構良かったみたいです。
さて、次は私のアクティビティでした。
(矢野さんの時と重複する項目は割愛します。)
私が試したのは「オーディション中に指示が来た場合」です。
実際のオーディションでは、「違うテンポで」とか「違う音量で」などのように審査員から演奏内容について指示される場合があります。
こういう時、どうしても慌てて演奏してしまいがちです。
選択する前に動いてしまうのですね。
外から指示(刺激)があった場合は「一呼吸おく」「一度演奏体勢ををリセットする」などして、「刺激に対して選択をする」というのが大事なようです。
ここまでツラツラと書いてきましたが、事前の準備がしっかり出来ていることを前提としています。
当然「よく練習しておく」、オケスタであれば「スコアをよく読んでおく」ことも重要ですよね!