上腕二頭筋とストローク②

以前書いた「上腕二頭筋とストローク」という記事で、全くストロークに触れずに終わってしまったので、今日は続きをつらつらと書こうと思います。

前回使った画像を使い、ちょっと復習&補足説明。
上腕二頭筋とは、肩甲骨の「2ヶ所」から始まり(だから二“頭”筋といいます)、二の腕に沿って進み、肘の少し先にくっついています。

2つの関節にまたがっているため、「二関節筋」とか「多関節筋」とか言います。
この筋肉の場合、いわゆる「肩関節」と「肘関節」の2つの関節を通っています。
ちなみに「上腕二頭筋」の拮抗筋(反対の作用をする筋肉)である「上腕“三”頭筋」も同じように肩と肘を通る多関節筋です。

上腕二頭筋は肘を曲げたり腕全体を引き上げたりする動きに関与します。
上腕三頭筋は肘を伸ばしたり挙げた腕を下ろす動きに関与します。

つまり、
“肘を曲げ伸ばしする動きは大なり小なり必ず肩関節に影響します”

このため、肘を中心としたストロークでも肩甲骨や鎖骨も少なからず動いているんですね。

さて、復習はここまでにして本題に戻ります。
ストロークの動きの中で、この「上腕二頭筋」はどのような役割を持っているのでしょうか。
一番大きな作用は肘関節を曲げることで肘から先(+スティック/マレット)を引き上げることでしょう。
強奏時に腕全体を引き上げることにも使われますね。
肘から先の回旋を多く使うスタイルの場合、親指を上に持ってくる(ジャーマン→フレンチ)動きにも関わります。

さあ、ここまでで何か気づいたでしょうか?

そう、全てスティック/マレットを引き上げる動きなんです。
そのため、スティック/マレットを楽器に近づける時には適切にリリースさせる必要があります。

もしも上腕(二の腕)を固定して肘の動きだけで叩こうとしたとすると、上腕二頭筋のリリースを阻害し、ストロークに「ノイズ」が入ってしまうんです。
これ、確実に音に影響します。

このようにしてしまっている人(ちょっと前の私のような人 ^^;)は「肘の場所は動いていい」「上腕は動いていい」と思って練習してみてください!

投稿者: 泉 純太郎

演奏依頼、レッスン依頼受付中! 個人レッスン、グループレッスン、吹奏楽指導etc 「身体の構造」に基づいた「身体の使い方」も教えます! フリーの打楽器奏者としてオーケストラや吹奏楽を中心に活動しており、現在までに日本センチュリー交響楽団、Osaka Shion Wind Orchestra(旧称:大阪市音楽団)、関西フィルハーモニー管弦楽団、京都市交響楽団、京都フィルハーモニー室内合奏団、ザ・カレッジ・オペラハウス管弦楽団、名古屋フィルハーモニー交響楽団、モーツァルト室内管弦楽団、エウフォニカ管弦楽団、日本ウィンド・アンサンブル『桃太郎バンド』、などのオーケストラ、吹奏楽団の演奏会に客演奏者として出演している。 アレクサンダー・テクニーク教師になるべくBodyChanceにて勉強中!

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