さて、「第7回打楽器奏者のためのアレキサンダー研究会」で取り扱ったティンパニの話の残りについて書いていきたいと思います。
・マレットがリムに当たってしまう
・4台フルに使った時の楽器間の移動が上手くいかない
・立奏時の楽器の並べ方について
この3つが残っていました。
上2つは研究会常連の池内さんのテーマです。
この中で今回は「マレットがリムに当たってしまう」を取り上げたいと思います。
池内さんはティンパニを演奏していると、時々マレットの柄をリムに当ててしまうということでした。
演奏を観察してみると、腕を振り上げる時に上半身を反らせているのがわかります。
こうすると何が起きるか。
体が楽器から離れるんですね。
楽器から遠くなった分、叩く直前に肩や胸が先に前に行こうとします。
実験してみると分かりますが、腰の位置をそのままにして肩を前に動かすと、肩の位置が低くなりますね。
こうなることによって腕を動かすより先にマレットが下がってしまうのです。
マレットを上げる前と後で相対的に楽器の位置が変わるので、マレットが当たる位置がわずかにズレ、その結果リムに当たるという現象が起きていたのです。
ここで、
・腕は体の後ろ側よりも前側で動かしやすくできている
・上半身を前後させる時は股関節(椅子と接しているあたり)を軸にして行う。
この二つを確認しました。
とても美しいフォームになりましたね!
リムに当たらなくなっただけでなく、音色もかなり変わりました。
第7回のアクティビティも残り2つ、できるだけ早く記事にしたいと思います!