6台のティンパニと管弦楽のためのパルティータ ハ長調(ゲオルク・ドルシェツキー)

珍しい古典派の協奏曲。 作曲者自身ティンパニの名手であったと伝えられています。
古典派でありながら2つを大きく超える数のティンパニを使用し、メロディーを受け持たせることもあったそうです。

この曲では6台のティンパニをGABCDEとチューニングし、旋律を奏でさせています。 とはいってもティンパニのみではなかなか旋律に聴こえにくいので、フルートやヴァイオリンとユニゾンで鳴らすことにより浮き立たせています。
曲中2箇所、無伴奏のカデンツァが登場します。

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打楽器と小管弦楽のための協奏曲(ダリウス・ミヨー)

Concerto pour Percussion et Petite Orchestra Op.109

西洋音楽史上初の音階を有しない楽器を中心とした打楽器協奏曲とされています。(と言ってもおもいっきりティンパニを使っていますが…)

曲自体はイ短調という明確な調性を持っており、いわゆる現代音楽ではありません。数少ない親しみやすい打楽器音楽として、多くの演奏家が演奏、録音しています。

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マリンバとヴィブラフォーンのための協奏曲(ダリウス・ミヨー)

マリンバをソロ楽器とした音楽としては初期の名作。
「マリンバとヴィブラフォン」とありますが、下記の通り1人で両方ともを演奏します。

基本的に陽気な音楽で、マリンバ音楽にありがちな難解さはどこにもありません。
ミヨーの特徴である複調がふんだんに使われているため、演奏する際は注意が必要ですね。

実演の際、少なくとも現在一般的に使われているマリンバでは一部音を抜くなどの対処が必要となる箇所があります。(長身で腕の長い奏者だとできるのかもしれません)

尚、この曲は後年ピアノ協奏曲に編曲されているそうです。 “マリンバとヴィブラフォーンのための協奏曲(ダリウス・ミヨー)” の続きを読む